37signals の Jason Freid が語る『採用』とは

最近彼は inc.com に定期的に寄稿(だいたい月初めだけど8月のはまだ)しているんだけど、その記事の中から彼の考える「採用」についてまとめてみた。

元記事はこちら(もう二か月以上前だけど・・・)
Never Read Another Resume

タイトルは「履歴書なんて捨てちまえ」という感じかな。以下、内容を箇条書きで要約。

  • 実際に必要になる前に人を雇うな。
  • 仕事がないなら如何に素晴らしい才能を持つ人材がいようとも採用するな。
  • 出来る限り社員数は増やすな。
  • 仕事を知りもせずに採用しようとするな。(自分でやってからにしろ)
  • 履歴書はみんながみんな良く見えるので役立たずだ。
  • カバーレターこそ読むべき価値がある。
  • 迷ったら文章がうまい方の応募者を採用せよ。
  • 「その」仕事を勝ち取るための応募者の努力を考慮せよ。
  • How の質問をする者は避けること、対して Why の質問はいいサインだ。
  • 「試用」せよ。

37signalsで行われている採用方法ということで大企業向けでもないし、中小企業向けでもなく、黙っていても数多くの応募があるような人気のあるベンチャー向け。ただ、どんな企業でもある程度は参考になるはず。中でも「文章がうまい方の」というのは多くの人が頷けるトコだと思う。別に言い回しがうまいとかそういうのではなくて、論理構成力があってわかりやすいということ。特にこの論理構成力というのはIT業界では必須スキルなのでIT関係での採用なら小論文とプログラムの実技テストが採用試験というところは多いのではないだろうか。

個人的に気に入っているのは How を避け、Whyに好感触を持てというくだりだ。その部分を本文から引用してみよう。

During interviews, we love when potential hires ask questions. But all questions aren't equal. A red flag goes up when someone asks how. "How do I do that?" "How can I find out this or that?" You want people who ask why, not how. Why is good -- it's a sign of deep interest in a subject. It signals a healthy dose of curiosity. How is a sign that someone isn't used to figuring things out for him- or herself. How is a sign that this person is going to be a drain on others. Avoid hows.

要するにこれは洞察力・好奇心・自己解決能力のある人材を見分けるための方法ということで、ポテンシャルを測るいい材料になるということだ。
なるほどね。

ところで、37signalsのように数多くの募集の中から有能な人材を選り抜くことができるようにはまず母数を増やすPR努力が企業には必要だ。
今日見つけたのは Twitter のPR Vid。特にこれはすごいってわけではないけれど面白かったので紹介してみる。
Twitter Is Hiring, And In A Really Awesome Way

動画の元ネタはMax Fischer clubs and extracurricular activities

最初は Company of Thieves の「Oscar Wilde」の PV が元ネタかなぁと思っていたんだけど・・・
http://www.imdb.com/video/imdb/vi1862271769/

で、さらにその元ネタはウェス・アンダーソン監督の「天才マックスの冒険」という映画。
http://www.imdb.com/title/tt0128445/

さらにさらにそのネタのマックス・フィッシャーがどんな人かというと
http://en.wikipedia.org/wiki/Max_Fisher

オハイオ州立大学のフィッシャー経営大学院設立にも貢献した人でもある。
http://fisher.osu.edu/

そのほかにもすごくすごくいろんな事をしていたのが映画を見るとよくわかる。コメディだけど。

追記:techcrunchの記事、日本語訳もアップされました。
http://jp.techcrunch.com/archives/20100809twitter_rushmore_vide/